桜 ( Thông NguyễnによるPixabayからの画像)

介護の知恵袋~春の外出に備えて~

暖かく外での活動が楽しい時期になりました(花粉症にとってはつらい時期ですが)。
しかし、 新型コロナウィルス流行により、ご高齢の方や高齢者施設では外出を控えているのではないでしょうか。心配なく楽しいイベントが一日でも早く開催出来ますようお祈り申し上げます。

絆と癒し.com ブログ 介護の知恵袋 ~春の外出に備えて~https://kizuna-iyashi.com/2020/02/28/homemade-43/) 」のご質問にお答えさせて頂きました。
☆ 絆と癒し.com ブログでは、心が癒される美しい桜の写真と一緒に内容が掲載しています。どうぞそちらも覗いてみてください(*^^*) ↑

今回は、「認知症のお母さまと外出する時に気を付けることは?」というご質問にお答えしています。「新型コロナウィルスの流行が落ち着いたら(高齢の)親と一緒に外出したい」と思われている方の参考にもなればと思います。

       


質問:東京Fさん】
母は現在、認知症のグループホームでお世話になっています。よくして頂いていますが、暖かくなったら気分転換に外出させたいと考えています。けれど、大丈夫か不安です。気を付けることはありますか?

回答:介護福祉士 金田さちこ】
グループホームでも季節のイベント開催に力を入れています。年中行事の中でも人気なのはやはり季節のうつろいを感じる外出行事です。

 しかし今は、新型コロナウイルスが流行中ですので高齢の方や持病をお持ちの方は人の多い場所への外出は控えたほうが良いと思われます。

 その一方で、室内ばかりの生活では心身の健康によくありません。人との接触の少ない近場の散歩や、グループホームに庭があれば庭内を歩くなどの気分転換などが良いでしょう。(現在はコロナウイルス感染対策についてグループホームでもルールがあると思います。散歩については職員と相談して下さい)その時にはマスクを使用し、帰ったら手洗いうがいをして下さい。 



では、実際に色々な場所に外出できるようになった時、認知症のお母さまとの外出は不安も多いことと思われます。いくつかの注意点やコツについてお話します。参考になればと思います。 

認知症のお母さまと外出する時に気を付けることは?



1.本人が外出したいか

 ご家族が良かれと思い、ホームに迎えに行くと「行かない」と言われることは良くあります。準備をしてきたご家族としては、がっかりしてしまいますよね、
行かない理由は色々あると思います。

  • 寒い
  • 認知症になり、わからなくなったことが色々あり不安
  • 当日、外出すると聞いていない(忘れてしまった、知らなかった)

心の準備が出来ていない事や不安が見られます

そのような時は無理に外出せず、お部屋でご本人の好きなお菓子などでゆっくりお茶をするなども良いと思われます。
必ずご本人に行く意思があるか確認してください。 
しかし、ちょっとした声掛けで「じゃあ少し」と外出してみると、帰って来る時には「とても楽しかった!」ということもあります。

 

 2.防寒準備をしっかり 

車イスなどを使用して移動の場合、押す方は暑くなりますが、座っている方は体を動かす機会が少ないので、体が冷えることがあります。

花見などでは「行く、到着する、花見をする、帰る」すべての時間、「ずーっと寒かった。もう行きたくない」とせっかくの外出が嫌な思い出になることもあります。 着脱しやすい上着やひざ掛けを使用し、心地よい温度を保って下さい。  



3.外出のコツは「下調べ」

 認知症の方は上手く意思通達ができないことがあります。尿意や疲労感が突然表出することもあります。

  • トイレの場所、手すりの有無
  • 休憩が出来るところ、お店やベンチの場所
  • エレベーターの位置
  • 危険な箇所、段差、道路の確認
  • 移動手段(バス、電車、介護タクシー等)

これらを確認しておくことで、当日の「困った」が減らせます。行く場所によっては、前もってお伝えしておくと配慮してくれるところもあります。
適度に休憩のお声をかけて行動すると良いです。



4.排泄のコントロール 

すぐにおトイレに行けない場合もあります。

  • 出かける前に必ずおトイレに行く
  • パットやリハビリパンツの使用、いつもよりカバー力の強いパットを使う
  • 下剤を使用している方はコントロールする
    (スタッフに外出の旨を伝えて相談すると良いです) 
    さらに万が一に備えて
  • おしりふき・ビニール袋、新聞紙、衛生手袋
  • 替えの下着、衣類などを揃えておきましょう。


5.時間は長すぎず 

ご高齢で持病もありましたら、長い時間の外出は疲れてしまいます。ほどよく休憩し外出時間もほどほどに。  



6.ドライブも楽しい 

私が以前勤務していた高齢者施設では、毎年近くの桜並木でお花見をしていました。内容は桜の下でお茶やお菓子を食べて桜を眺めるというものです。
しかし、3.11のあった年、桜並木の歩道が液状化により歩行が出来ない状況に。

その時はドライバーが入居者の方々を乗せた車で、桜並木の周りをぐるりと回ってくれることがありました。

見事な桜に皆さん目を奪われ、ニコニコと心が躍る様子が見て取れて、職員としてもそのご様子を見ることが出来てとても嬉しかったです。 



 7.協力者を誘う 

お母さまお一人につき、二人は付き添いが欲しいところです。  ご家族やお孫さん、親せきの方、お母さまのお友達などにお願いするのも良いです。 しかし中々難しいですね。
その場合は、

  • 移動だけでも「介護タクシー」を使用する。
  • 介護保険外ヘルパーや自治体の付き添いサービス等を利用する。

お金がかかってしまいますが、「頑張りすぎないこと」が重要です。プロの力を借りる事も大切です。

外出は最高の気分転換

私がまだ介護の仕事に就いたばかりのころ、高齢者施設の外出行事がありました。
参加者の中に、余り笑わない弱視の男性の方がいたのですが、移動中の車内から、道路の中央分離帯に咲く華やかなピンク色のツツジを見て「きれいだ」と はっきりと話し、にこーっと笑ったところを見て感動したことを覚えています。「この仕事を続けたい」と思った瞬間でした。

これからさまざまな若葉や花が目に眩しい季節になります。命を感じる季節です。 今年咲く梅も桜も、今年限りの出会いです。いつ新型コロナウイルスが落ち着くかはわかりませんが、桜が咲く頃に落ち着いているなら、ぜひ、短時間でもいいのでお母さまと外出をお楽しみください。
 今後も感染なさらないように、手洗いとうがい、マスクの着用、換気、(手が触れるところの)消毒に努めて下さい。

加えて、春は風が強いので転倒に注意です。良い時間が過ごせますよう心よりお祈りします。

超高齢社会にわたしたちができること
わらうかど


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